| 今日は忘年会である。そう銘打ちつつも実のところは冬コミ対策会議に相違ないのだが、ともかく、
忘年会ということにして、一年を締めくくると称して一駈出し制服ファン(特にメイド系。学校制服は基本的に除く)としての2000年を振返ってみよう。
2000年は、3月に池袋の喫茶店「ロシナンテ」が閉店してしまい、そのメイドチックな制服も
過去帳入りしてしまったが、夏には「馬車道」や「神戸屋」を初訪問する機会に恵まれ、また広島や名古屋などのデパートを探訪することも出来
た。さらに名古屋では、「GRAND ARTISAN」の制服などを観察した他に、かの「月
天」を友人連と訪問できたのは貴重な体験であった。
ところが帰京するや否や「Shirley Temple」の制服
廃止という悲報が飛び込む(もっとも、まだ旧制服は結構残っているらしい。12月初頭に新宿伊勢丹での目撃情報あり)。また、それに追い討ちをかけるよう
に「ブ
ロンズパロット」日野橋店が閉店という事態で、この業界(?)としては今年は低調であったという印象を拭えない。 今日の面子は馴染みの高校友人連、酒がなくてもテンションは集まるだけで高くなる勇士達である。 さて、いよいよ本題の服装レポートと行こう。 話を戻す。他にも各種コスチュームに身を包んだウェイトレスの皆さんが注文取りや給仕に次から次へとやってくる。それはいいのだが、
テレビ番組は
「NHKスペシャル」と「アド街ック天国」と「探偵!ナイトスクープ」くらいしか見ない上に(そういや最近「二人は最高!」見てないなあ)、ゲームはボー
ドのウォーゲーム(この業界日本唯一の隔月に出る商業誌『コマンドマガジン日本版』が一年に売り
上げる部数は、『こみっくパーティー』の絵師が一回のコミ
ケで売る同人誌の部数を下回るようだ)しかやらない筆者にはどうにも元ネタが判別しかねた。筆者は渡辺氏や猫一号氏に問うてみたのだが、彼等を以ってして
もなかなか分からない様であった。そこで筆者は提案した。 そんな筆者でも、夏にこの面子内の有志でプレイした『To Heart』の制服くらいは見分けが付いた。この人ともう 一人、十字架のペンダントをぶら下げた学校制服っぽい衣裳の人(『AIR』というゲームのキャラだそうな)は、小型のエプロンを装備してい た。さらにもう一人、これも学校制服っぽい紺のブレザーにやたらとミニな白いスカートの人がいて(『シスタープリンセス』とゆうゲームのだ そうな)、この人はエプロンは着けていなかった。筆者は予てからメイド服の魅力をエプロンに力点を置いていたが(無論他の要素を軽視するわけではない)、学 校制服+エプロンというのもよい取り合わせであろう。 ただエプロンに関しては小型であるために、小生としては多少不満でなくもなかった。話が逸れるが、筆者が最近読んだ小説に、雑破業先
生の『だいすき!』
というのがあるが、同書で筆者がもっとも魅力を感じたキャラクターは、幼なじみのロリ系少女でも、スレンダーでクールな少女でもなく、ケーキ作りに
全身全霊を注ぐ少女であった。脇役なのでそういうシーンは
一切ないが、台詞がやはり楽しい。ついでに言えば本書は雑破先生の旧作『シンデレラ狂騒曲』と似た構成であるが、キャラクターを増やしたためか、各キャラ
クターを繋ぐストーリーが弱く、全体に散漫な印象が免れなかった。かくしてもっとも強力な自我を持つ(?)料理研究会会長のキャラクターが印象を濃くし、
読後は性的刺激と言うより食欲に刺激を受けてしまったような気になったのである。それはともかく、ここで佐野タカシ画伯による挿絵を見てい
て気になったのが、制服とエプロン(ここではオーバーオール型)の取り合わせで
あった。それ自体は素晴らしいのであるが、オーバーオールのエプロンの下端とミニスカートの下端を揃えているために、若干バランスが悪い様に感じられたの
である。といってエプロンがはみ出すのも不格好な話である。 『AIR』の制服に関しては、ジャンパースカートなためオーバーオール型エプロンとの組合わせが困難である事は考えう
る。この場合、黒いジャンパースカートに小
型の白いエプロンが良いアクセントを与え、
むしろ後で調べたオリジナルより安定した印象すら筆者は感じたのである。 この調子で評論していくとスペースがいくらあっても足りないので、以下駆け足で。 我々の行動に関しては、他の方がレポートして下さるだろうから詳細は省く。我々のうち、E氏をはじめとした半数の四人は、ウ
エイトレスさんとのツーショット撮影にデジカメで挑んでいた。筆者は?メイドさんならやったかも
しれないが、
撮影拒否では如何ともし難い。どっちにせよ筆者はデジカメを持っていないし、また持っていたところで筆者は本来鉄道マニアで軍事史ファンであるから、こう
いう場合でも「公式写真」を撮ろうとしてしまうのだ。つまりコスプレしたウエイトレスさんに向かってきっとこう言ってしまうだろう。 結局撮影に関しては「撮らなくて良かった」と「撮っときゃ良かった」という思いが交錯しているの
が正直なところだ。 そろそろ纏めに入ろう。先述のエプロン問題は実は重要な問題を孕んでいると考えられる。即ち、この店のコンセプトが「キャラクターになりきった人がウェイトレスをする」のか、「キャ ラクターの恰好をした人がウェイトレスをする」だけなのか、ということを明確化する事が必要になるのである。後者ならば、キャラク ターの衣裳を見せるためにエプロンなどなくオリジナルにより近い方が良いだろう。しかしそこから一歩踏み込んだ総合的な雰囲気までをも楽しむのなら、「『演 じているキャラクター』が『ウェイトレスを演じている』」という入れ子構造を実現しなくてはならない。そのためには、メイドや看護婦 などはともかく、学校制服系などは「ウェ イトレスを演じている」ことを明確化す る必要があり、エプロンを装着する事こそもっとも簡潔なその実行手段なのである。そのためにはエプロンと相性の良い衣裳をあ らかじめ検討する必要のあるだろう。是非ともこの店にはそこまで踏み込んだ境地を目指してもらいたい。『AIR』制服で見せたエプロン使い の妙を見れば、この店にはそれだけの可能性がある。 と書いたところで筆者は自己矛盾に気が付いた。テレビも碌に見ないしコンピュータゲームもやらない筆者にとって、「演じているキャラ クター」が何であるかは知る由もないし、どうでもいい事なのである。それが『シスタープリンセス』なのか『超兄貴』な のか、或は『夜勤病棟』なのか『ガン病棟』なのか、筆者には分からないし、どっちだっていい 事だ。要するにエプロンがあればいいということになるのか。 エプロンがあればメイド系お仕着せとして無条件に認定されて良いのか? それは疑問であろう。そうなると、この店をそもそも「制服系」「メイド系」で評論すること自体がナンセンスである事になり、これはまた重要な問題であるか ら機会を改めて論じたい。その機会はそう遠くないだろう。何となれば、新年会もまたこの店で行われる事だけは、明らかであるからである。 (転載にあたって一部修正・修飾を加えています) |